薬剤師検索システムがあるって知ってる?使い方や検索に出てこない理由や対処法
「薬剤師資格確認検索システム」というのがあることをご存知ですか?
厚生労働省のサイトで、日本に在籍している全ての薬剤師資格保有者が登録されています。
ここでは、その使い方と、検索に出てこない場合の理由や対処法について解説していきます。
薬剤師検索システムとは?

薬剤師検索システムとは、厚生労働省が公開している、薬剤師資格確認検索システムで、現在登録している薬剤師について、漢字氏名から検索できるシステムです。
平成18年の薬剤師法の改正により、透明性が高く質のいい医療を提供するために、薬剤師の資格の確認を行えるようになりました。これにより、平成20年から薬剤師資格確認検索システムが開始されました。
薬剤師検索システムの使い方は超簡単!
薬剤師検索システムの使い方は、厚生労働省の薬剤師資格確認検索システムの検索ページ(https://licenseif.mhlw.go.jp/search_iyaku/top.jsp)で、氏名と性別(指定しなくてもよい)を入れるだけです。
これだけで、その薬剤師の次の項目が分かります。
- 氏名
- 性別
- 薬剤師としての登録年月日
- 行政処分に関する事項(処分の種類及び期間)
どんな時に、どんな人が薬剤師検索システムを利用するの?
現在のところ、主に2つの場合において、利用されていることが考えられます。
一つは、薬剤師の就職や転職、アルバイトなどを雇用する際に、雇用する側の人が、応募者が無資格者でないことを確認するために利用されています。
これにより、無資格の薬剤師による違法な医療の提供を避けることができます。
調剤薬局で薬剤師でない人が薬の調合や販売をしていたら大変なことになりますから、この場合においてこのシステムはしっかりと作用していると言えます。
二つ目は、医療を受ける国民の側が、自分の担当の薬剤師などの資格を確認し、それによって受ける医療の適切な選択をするために利用されています。
多くの薬局のホームページでもリンクされており、自分の担当の薬剤師の対応が疑わしい場合などに利用している人が多いようです。
薬剤師にとっては、常に国民に監視されているかのようですが、これが薬剤師の気を引き締め、医療トラブルなどを未然に防ぐことにも効果的だということです。
これ以外に、自分が薬剤師として登録されているか確認するために本人が見る場合もあるようです。
薬剤師検索システムに名前が出てこない理由
ところが、この薬剤師検索システムに該当の名前が出てこない場合があります。
それは、次の五つの場合です。
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
検索文字の入力ミス
薬剤師検索システムでは、漢字のフルネームで入力しなければなりません。
「名字だけ」「名前だけ」「ひらがな」「カタカナ」では、検索を行うことができません。
また、姓と名の間に空白を入れることが必要です。
(例:田中 太郎)
さらに、氏名に正字以外の文字(例:髙、﨑など)を用いている薬剤師の検索は、添付の異体字リストを参考に、対応する正字で検索することが必要です。
対応する正字がない字(添付ファイルの外字リスト)については、該当する字の箇所を「?」として検索します。
旧姓
女性に多いパターンですが、結婚して、薬剤師名簿の方は変更しているけれど、職場では旧姓のまま仕事をしている、ということがあります。
この場合、新姓で検索すれば出てきます。
行政処分
その薬剤師が何かしらの行政処分を受けている場合、名前が表示されない可能性があります。
また、免許取消の行政処分により、消除の手続きが済んでいる薬剤師は、名前が出てきません。
昭和15年以前の薬剤師資格保有者
昭和15年以前に薬剤師の資格を取得している場合、検索しても出てこない可能性があります。
当時、厚生省庁舎で火災があり、焼失された薬剤師名簿があったようです。
したがって、データで復元されていない薬剤師の場合、検索しても出てきません。
届出表の不提出
薬剤師法の第九条により、薬剤師には、2年に一度届出を出すことが義務付けられています。
これは、2年間何も変更がない場合はもちろん、薬剤師免許を持ちつつも全然関係のない仕事をしているという場合でも、提出する必要があります。
つまり薬剤師免許を保有している全ての人が、この届出を2年に一度出す必要があることになります。
この届出を怠った場合、薬剤師資格確認検索システムへの登録が抹消され、検索しても出てこなくなってしまいます。
それでも出てこない場合には問い合わせ!
薬剤師資格確認検索システムは、誰にでも簡単に使いやすいようにできていますが、もし該当の薬剤師の名前が出てこない場合で、上記の5つにも当てはまらない場合は、
厚生労働省医薬・生活衛生局総務課試験免許係(代表:03-5253-1111 内線2715)
に問い合わせてみましょう。
ここに問い合わせれば、だいたいのことは解決するはずです。
自分の担当の薬剤師、或いはこれから雇用する薬剤師の資格保有を検索・確認するために、ぜひ役立ててください。
